背中や腰が曲がったのも骨折?(1) ~圧迫骨折について

背中や腰が曲がった、若い頃より4cm以上背が縮んだ……それは圧迫骨折が原因

「健康診断で身長を測ったら、若い頃より縮んでいた」———60~70歳代以上になると、そんな経験をする人が増えます。

実はこの多くが背骨(脊椎)の圧迫骨折によるものです。骨粗しょう症のために骨がもろくなると、背骨が体の重みを支えきれなくなります。すると、背骨がつぶれる圧迫骨折を起こすため、背が縮んでしまうのです。

25歳のときの身長よりも4cm縮んでいる場合は、骨粗しょう症が強く疑われますので、病院で骨密度を測るなどくわしい検査を受けましょう。

背骨の圧迫骨折が進むと、だんだん背中や腰が曲がってきます。昔は、おばあさんといえば腰が曲がって杖をついているイメージでしたが、その多くがまさに骨粗しょう症の症状です。圧迫骨折が進行して背中や腰が強く曲がると、ひざも曲がり、すり足で小刻みに歩くようになり、転倒・骨折の危険が増大します。

腰痛や背部痛も、圧迫骨折が原因のことがある

背骨の圧迫骨折があると、多くの場合背中や腰に痛みが出現します。痛みは、動いたときや、重いものを持ったときに強くなり、横になると痛みがよくなるのが特徴です。

高齢の人で、重い荷物をもったときなどに、急に痛みがあらわれた場合は、圧迫骨折が疑われますので、整形外科で診察を受けましょう。背骨に圧迫骨折があるかどうかは、レントゲン検査(X線写真)やMRI検査でわかります。

痛みが長く続いている場合(慢性の痛み)は、骨折そのものよりも、背中や腰が曲がったことによって筋肉に負担がかかり、筋肉の疲労のために痛んでいることが多いようです。

なかには、圧迫骨折があっても痛みがない人もいますので、身長が縮んで背中が曲がってきたら一度診察を受けましょう。

ただのぎっくり腰、年だから背中や腰が痛むのは仕方がない……そんなふうに思って放置すると、圧迫骨折が進み、痛みがひどくなったり、ますます腰が曲がったりしていきます。早めに診断を受け、治療を始めることが大切です。